
臨床化学分析装置 ドライケム NX600V

測定までの工程を減らし、さらにシンプル・迅速に。
全血でも3ステップで自動測定
- スライドに記載された項目コードにより、項目・ロット番号を自動識別。
- スタートキーを押した後は、測定データのプリントアウトまで完全自動化で実行します。
*1 NX600V IC
スクリーニング検査も迅速に
スライドは必要項目をまとめてセット
複数の項目をまとめて測定するためのスクリーニングスライドを3種類ご用意。スライド測定前の準備を大幅に簡略化し、より迅速かつ総合的な評価を支援します。
(2021年1月発売)
用途に合わせてお選びいただけます
*2 演算項目
全血のままスタート可能
NX600V ICは、遠心分離ユニットを内蔵。専用のICカップに全血を入れ、そのままセットすれば、血漿の抽出から分析までを自動で実行します。
全血測定用の遠心分離カップ(ICカップ)は、富士フイルムならではの構造でリスクを軽減。
カップに付属するストローにシリンジを挿入し、検体を注入することで、検体の飛散を防止。
さらに、分離層と溝を設けた内部構造の効果で溶血を抑え、良質な血漿を安定的に得ることができます。
連続測定で次々と検査開始
測定中でも同時に次検体の測定を開始。
1検体ずつ測定する仕様でも、次の測定までの待ち時間を大幅に短縮できます。
使いやすさを追求した、富士フイルムこだわりの設計。
消耗品を複数検体分、まとめてセット
当社従来機に比べ、レイアウトがシンプルになり、セットがしやすくなりました。
複数のチップを一度にセットでき、参照液は測定ごとのセットが不要に。消耗品交換の頻度が減少します。

*NX600V IC
7インチの大サイズ&直感操作できる液晶タッチパネル
シンプルで使いやすい操作画面は、画面遷移速度0.5秒以下で素早く動き、ストレスのない操作が可能です。
過去履歴の検索もカレンダーから測定日を選択するだけの簡単操作です。
場所を取らない省スペース設計
コンパクトで省スペース。フロントカバーはスライド式で、開閉時に装置上部に高いスペースを必要としません。
充実の機能でしなやかに対応
小さな動物にやさしい微量検体検査
10μLさえあればピペット操作で測定可能。
脱水時や小さな動物などの測定に有用です。
自動希釈機能を搭載
希釈倍率を選択するだけで、分注・混和から測定まで自動で行います。
多項目を素早く測定
128テスト/時の処理が可能。
測定方法が異なる比色21項目/電解質3項目をスピーディーに測定します。
ロット補正で精度を維持
スライドと同梱されているQCカードを本体に読み込ませるだけ。最大5ロットまで記憶でき、複数ロットを同時に使用可能です。(NaKCIはカード補正不要です)
一滴の検体から確かな検査結果を導く
写真分野で培った塗布技術が生みだすスライド品質。
富士ドライケムスライド
検査項目によって2種類のスライドをご用意。
比色法スライド (一般化学・酵素・免疫)
検体中の一般化学成分や酵素類を比色法で定量する多層フィルム式スライドです。
1回の反応に必要な試薬がドライ化されています。
電極法スライド (電解質)
検体中の電解質を電極法によって定量するスライドです。
1枚のスライドにNa、K、Clそれぞれの多層フィルム電極を内蔵しています。


富士ドライケムスライド一覧
項目名 | 単項目スライド | スクリーニングスライド(2021年1月発売) | |||
---|---|---|---|---|---|
50枚包装製品 | 24枚包装製品 | スクリーニング15 | スクリーニング7 | スクリーニング+9 | |
GLU | ● | ● | ● | ||
BUN | ● | ● | ● | ||
CRE | ● | ● | ● | ||
TCHO | ● | ● | |||
TBIL | ● | ● | |||
Ca | ● | ● | |||
IP | ● | ● | |||
TP | ● | ● | ● | ||
ALB | ● | ● | |||
GOT/AST | ● | ● | |||
GPT/ALT | ● | ● | ● | ||
ALP | ● | ● | ● | ||
GGT | ● | ● | |||
LIP | ● | ● | |||
CRP | ● | ||||
NaKCl | ● | ● | |||
NH3 | ● | ||||
TG | ● | ● | |||
CPK | ● | ||||
AMY | ● | ● | |||
LDH | ● | ||||
Mg | ● | ● | |||
GLOB *1 | ● | ||||
ALB/GLOB *1 | ● | ||||
BUN/CRE *1 | ● | ● | |||
Na/K *1 | ● |
- *1 演算項目
検査項目とスライド
検査項目 | 検体別スライド品名 | 測定範囲 | 測定時間 (分) |
測定方法 | 測定波長 (nm) |
測定原理 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
分類 | 項目名 | 血清・血漿用 | |||||||
臨床化学検査 | 一般化学 | 1 | グルコース | v-GLU-P | 10~600 mg/dL | 6 | エンドポイント法 (比色終点法) |
505 | GOD・POD/4AA法 |
2 | 尿素窒素 | v-BUN-P | 5.0~140.0 mg/dL | 4 | 625 | ウレアーゼ/BCG指示薬法 | |||
3 | クレアチニン | v-CRE-P | 0.2~24.0 mg/dL | 5 | 600 | クレアチニンデイミナーゼ/BPB指示薬法 | |||
4 | 総コレステロール | v-TCHO-P | 50~450 mg/dL | 6 | 505 | COD・POD/ロイコ色素法 | |||
5 | 中性脂肪 | v-TG-P | 10~500 mg/dL | 4 | 650 | グリセロール-3-リン酸オキシダーゼ/ロイコ色素法 | |||
6 | 総ビリルビン | v-TBIL-P | 0.2~30.0 mg/dL | 6 | 540 | 2,4-ジクロロベンゼンジアゾニウム塩法 | |||
7 | カルシウム | v-Ca-P | 4.0~16.0 mg/dL | 4 | 625 | クロロフォスフォナゾⅢ法 | |||
8 | 無機リン | v-IP-P | 0.5~15.0 mg/dL | 5 | 650 | XOD・POD/ロイコ色素法 | |||
9 | 総タンパク | v-TP-P | 2.0~11.0 g/dL | 6 | 540 | ビウレット法 | |||
10 | アルブミン | v-ALB-P | 1.0~6.0 g/dL | 6 | 625 | BCG法 | |||
11 | アンモニア | v-NH3-P (血漿用) |
10~500 μg/dL (窒素量として) |
2 | 600 | BPB指示薬法 | |||
12 | マグネシウム | v-Mg-P | 0.2~7.0 mg/dL | 4.5 | レート法 | 650 | グリセロールキナーゼ/ロイコ色素法 | ||
酵素 | 1 | γ-グルタミルトランスペプチターゼ | v-GGT-P | 10~1200 U/L | 5 | レート法(反応初速度法) | 400 | γ-グルタミル-p-ニトロアニリド基質法 | |
2 | グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ | v-GOT/AST-P | 10~1000 U/L | 4 | 650 | オキザロ酢酸デカルボキシナーゼ・POP・POD/ロイコ色素法 | |||
3 | グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ | v-GPT/ALT-P | 10~1000 U/L | 4 | 650 | POP・POD/ロイコ色素法 | |||
4 | クレアチンフォスフォキナーゼ | v-CPK-P | 10~2000 U/L | 4 | 540 | クレアチンリン酸基質・ジアホラーゼ/ホルマザン色素法 | |||
5 | 乳酸脱水素酵素 | v-LDH-P | 50~900 U/L | 2 | 540 | 乳酸基質・ジアホラーゼ/ホルマザン色素法 | |||
6 | アルカリフォスファターゼ | v-ALP-P | 18~1225 U/L | 4 | 400 | p-ニトロフェニルリン酸基質法 | |||
7 | アミラーゼ | v-AMY-P | 100~2500 U/L | 5 | 400 | エチリデンG7-PNP基質法 | |||
8 | リパーゼ | v-LIP-P | 10~1000 U/L | 5 | 650 | トリオレイン基質/ロイコ色素法 | |||
免疫学 | 1 | CRP | vc-CRP-P | 0.3~7.0 mg/dL | 5 | レート法 | 505 | ホモジニアスEIA法 | |
電解質 | 1 | ナトリウム | v-Na-K-Cl (血清・血漿・全血用) |
75~250 mEq/L | 1 | イオン選択 電極法 |
電位測定 | イオン選択電極法・非希釈法 | |
2 | カリウム | 1.0~14.0 mEq/L | |||||||
3 | クロール | 50~175 mEq/L |
演算項目
項目名 | 演算項目名 | 単位 | 演算式 |
---|---|---|---|
グロブリン | GLOB | g/dL または g/L |
GLOB = TP測定値 – ALB測定値 |
アルブミングロブリン比 | ALB/GLOB | ̶ | ALB/GLOB = ALB測定値/(TP測定値 – ALB測定値) |
尿素窒素クレアチニン比 | BUN/CRE | mg/mg または (SI) |
BUN/CRE = BUN測定値/CRE測定値[mg/mg] BUN/CRE = BUN測定値 × 1,000/CRE測定値[(SI)]
|
GOT/GPT比 (AST/ALT比) |
GOT/GPT (AST/ALT) |
̶ | GOT/GPT = GOT測定値/GPT測定値 (AST/ALT = AST測定値/ALT測定値)
|
ナトリウムカリウム比 | Na/K | ̶ | Na/K = Na測定値/K測定値 |
主な仕様
測定項目 | 比色21項目 電解質3項目 |
---|---|
処理能力 | 128テスト/時(比色・電解質 同時測定) |
インキュベータセル数 | 比色13 電解質1 |
測定時間 | 比色2〜6分/テスト・電解質1分/テスト |
検体種類 | 血漿・血清・全血 |
測定検体量 | 比色10μL/テスト 電解質50μL/3項目 |
データ転送 | RS232C(1ポート)、LAN(1ポート) |
プリンター | 内蔵(感熱方式) |
電源 | AC100V±10V 50-60Hz 1.9A |
本体外形寸法 | W470×D360×H370 |
重量 | 27kg (NX600V IC)/26kg (NX600iV) |
付属品 |
|
専用消耗品 |
|
別売品 |
|
多種類の検体容器に対応
- 富士チューブ0.5mL
- 富士チューブ1.5mL
- φ13×75mmの採血管
- φ13×100mmの採血管
- φ16×100mmの採血管
ラインアップ
電解質測定機能付 | 自動希釈機能付 | 遠心分離機能付 | |
NX600V IC | ● | ● | ● |
NX600iV | ● | ● | – |
オプション:富士ドライケム検査データ処理支援システム MiniNet-NeoV
検査データを自動集約・一元管理。
- 富士ドライケムへのオーダリング、データバックアップが可能
- 検査結果を自動印刷
- 過去データも同時に表記
- 院内検査機器を6台まで接続可能
- *1 富士ドライケム IMMUNO AU10V 販売名:富士ドライケム IMMUNO AU10V 届出番号:23動薬第1450号-2 一般的名称:免疫反応測定装置
- *2 V Station T モバイルクライアント 販売名:富士コンピューテッドラジオグラフィCR-IR392V型(届出番号:28動薬第706号)の付属品の画像処理ソフトウェア[CR-IR392VCL] 一般的名称:診断用画像処理装置